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夏目漱石・草枕の道 (草枕ハイキングコース)

【歩いた日】2010年10月18日(月)   【単独】

【コース】交通センター(バス)→岳林寺(草枕の道・基点)→草枕ハイキングコース→前田家別邸(終点)→
     →小天温泉→(バス)→交通センター。

【時間】バス:約10分(¥170円)→岳林寺→→鎌研坂→鳥越峠の茶屋→野出峠の茶屋跡→
(岳林寺から野出峠の茶屋跡まで2時間10分)→野出峠の茶屋跡で約1時間食事休憩

→野出峠の茶屋跡→前田家別邸→(野出峠の茶屋跡から前田家別邸まで1時間30分。
3時間40分ほどで草枕ハイキングコースは歩けますね。
小天温泉から交通センターまでバス利用で約50分(¥670円)です。

九州自然歩道を歩いていると、草枕ハイキングコースのプレートがあります。
金峰山、二の岳、三の岳、コースと違います。
草枕ハイキングコースが気になっていましたので歩いてきました。
金峰山の九州自然歩道と草枕ハイキングコースのGPS画像はこちら←クリック。

草枕ハイキングコースをネットで調べると、約5時間ほどかかるようです。
90パーセント以上はコンクリートの道です。
コンクリート道は嫌ですが、熊本に住んでいて、山歩きが趣味ですと言っていますので、
漱石さんが歩いたであろう山道を『歩いていません』と言うのもなんですから・・・・・。

草枕道を歩くには車が2台いるなぁ〜?と思っていましたが、バスがありました。
バスに弱いので、バス利用が全く思い浮かびませんでした。
バスを利用すると、単独で草枕の道が歩けます。

漱石は友人山川信次郎と歩きましたが、友人のいない私は一人で歩いてきました。
漱石が詠んだ句が句碑になっています。
私も一句ぐらいと思いましたが、川柳も思い浮かびませんでした。

では、漱石が歩いたであろう山道の画像レポートです。

GPS画像(画像クリックで拡大)1024×650 GPS画像(画像クリックで拡大)1024×650

岳林寺(草枕の道・基点) 漱石【草枕】ハイキングコースのプレート(基点)
漱石は、明治30年12月31日に、当時住んでいた熊本市大江の自宅を出発しました。
草枕の道は、ここ岳林寺が出発点です。バスが走る広い坂道を一人テクテク歩きました。
漱石「草枕」ハイキングコースのプレートもちゃんとあります。天水町漱石館まで15.8KMです。

荒尾橋・○印はプレート ○印はプレート
岳林寺からバス道路をひたすら登ります。誰も歩いていません。(笑い)
分岐プレートがあります。やっと、山道がありました。山道は竹林の中でした。

竹林の中の草枕道 鎌研坂(かまとぎさか)(草枕道)
竹林の山道は、本当に草枕道だったんでしょうかね〜?たんなる、近道にも思えました。(笑い) 
鎌研坂は草枕道ですね。良く踏まれています。古道はしっかりしています。

鎌研坂の道(かまとぎさか) 草枕の道へ
鎌研坂を抜けると、また車道(バス道路)にでます。
プレートはありませんが、ここから左(矢印の方)に登って行きます。
矢印方向が草枕道なのです。ここに、プレートを付けて欲しいものです。

鳥越峠の茶屋(移設・復元されています) 復元された鳥越峠の茶屋
草枕道の右下に、茅葺き屋根の建物が見えてきます。ちょっと寄り道です。
漱石が『おい』と声をかけた『峠の茶屋』を移設復元したものです。

峠の茶屋(復元) 鳥越峠の峠の茶屋跡(丸印は井戸)
峠の茶屋に、『おい』と声をかけると、美人の女将さんが出てこられました。
美人の女将さんとちょっとお話して、また草枕道に戻ります。
鳥越峠の茶屋は、井戸と跡地だけが残っています。

○印はプレート 草枕道のプレート
また、車道に出て、少し戻り元の車道に戻ります。ぐるっと遠回りしたのです。
草枕ハイキングコースのプレートが設置されています。
草枕道は、プレートをたよりに歩くと、道迷いはありません。

草枕道 草枕道(前方に二の岳、三の岳)
里山の風景が続きます。農作業の人と数名出合っただけでした。
平日に山を歩くのと変わりません。車も通らず、人も居なくて静かなものです。
金峰山の北側登山口(仁王様登山口)が草枕道沿いにありました。新発見でした。

草枕道(石畳の道・プレート) お地蔵さんと石畳の道
広い車道から、プレート(石畳の道)に沿って登って行きます。画像の矢印方向。
この石畳は漱石が歩いた道なんでしょうか?新しく石を敷いたんでしょうか?
新しいのか、古くからあるのか、ちょっと、分からない石畳の道です。

二の岳登山口(○印プレート) 野出峠の峠の茶屋跡
石畳の道を抜け、みかん畑の道を抜けると、二の岳の登山口です。
二の岳には登らず、プレートに沿って草枕ハイキングコースを歩きます。
登山口の少し先に、野出峠の茶屋跡があります。立派な記念碑です。

野出峠からの展望(有明海と普賢岳) 草枕道(前方に普賢岳)
野出峠の茶屋は大正11年に解体されたそうです。
この峠は昔も今も展望抜群です。
金峰山(一の岳)、阿蘇山、有明海、宇土半島、天草の島々、雲仙普賢岳、多良山系が展望できます。
現在はベンチのある広い公園にしてあります。私も野出峠で食事休憩です。
自分で作ったおにぎりを食べ、熱い珈琲を沸かし至福のひと時です。

    草枕道にあった漱石句碑

       天草の 後ろに寒き 入日かな       (漱石)
       木瓜咲くや 漱石拙を 守るべく       (漱石)
       家を出て 師走の雨に 合羽哉      (漱石)
       かんてらや 師走の宿に 寝つかれず   (漱石)

草枕道 草枕道のプレート
野出峠から、玉名市天水町に入ると、草枕道のプレートが立派になりました。
天水町が草枕道に、力を入れているのが分かりますね。
草枕道に、沢山の立派なプレートがあるにも関わらず、道を間違えてしまいました。
15.8kmの予定が、20km以上歩いていました。(笑い) GPS画像参照。

馬子の源さん(丸山政平生誕地) サムネイル画像(画像クリックで拡大)
草枕に出てくる馬子の源さんの生誕地プレートもありました。
前田本家跡のプレートもありました。なにしろ、天水、河内の大地主の大金持ちだったそうです。
前田家の墓も近くにあります。前田家墓の案内板もありました。

前田家別邸(草枕の舞台) 復元された前田家別邸の門
漱石が友人山川信次郎と泊まった温泉です。草枕に出てくる浴室も残っています。
裸の那美さんは、今読むと何でもありませんが、当時はエロチックだったんでしょうね?
伊豆の踊り子(川端康成)、潮騒(三島由紀夫)にも那美さんと似たような場面があります。
伊豆の踊り子、潮騒も、ノルウェーの森(村上春樹)に比べると絵本です。
ノルウェーの森(村上春樹)は芸術だそうです。芸術だから私は理解できません。
ノルウェーの森、映画もヒットするのでしょうね?

最近、家族狩り(天童荒太):新潮文庫1巻〜5巻を読みました。
少々、ショックを受けています。人生いろいろですが・・・行政の責任もありますね〜?

前田家別邸の離れ 前田家別邸の離れ
漱石が泊まった離れの6畳間は残っています。4畳半の続き間は解体されています。
6畳を漱石が使い、山川信次郎は4畳半を使ったようです。
コンクリートばかりの草枕道は、一度歩けばいいなぁ〜!と思ってしまいました。

夏目漱石と山川信次郎が歩いた古道が残っていれば・・・それは世界遺産です。
日本全国の漱石大好きハイカーさん達が大勢やって来ますね〜!!【おわり】

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