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山病 6話 | ||
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■ 第6回 自然の魅力 | ||
阿蘇山(高岳)に、仙酔尾根(通称バカ尾根)から初めて登った。 親子三人の登山者も登られていた。 鷲ヶ峰が良く見える所で、休憩されていた。私が、先行者に追いついたのだ。 私も小休止し、少しお話をした。 その時、小学生の女の子が、鷲ヶ峰を見ながら、登ってみたいと言った。 私は、驚いた。鷲ヶ峰は、見るからに険しい岩山だ。 しかも、今 歩いている尾根も、溶岩が固まった歩きにくい登山道だ。 溶岩ばかりで、踏み跡などない。道標は、溶岩に書かれた黄色いペンキだけだ。 そんな険しい登山道を歩いている女の子が、鷲ヶ峰を歩きたいと言った。 驚いたが 魅力があるんだなぁ!鷲ヶ峰は・・・とも思った。 鷲見平には、幾つもの供養塔が建てられている。 鷲ヶ峰で命を落とされた登山者への供養だ。 命を落とされた登山者の事を、色々考えながら高岳東峰まで歩いた。 鷲ヶ峰への下山口が、そこにあった。 高岳東峰から 鷲ヶ峰ルートに、降りれそうな予感がする。 幾人もの命を奪ったルートには、見えない。 2度目に高岳に登ったときも、そのルートを確認した。 やはり、険しいルートのように見えるが、ロッククライミングが出来るなら降りれそうだ。 そんな予感がする。甘いんだなぁ!出来もしない岩登りを考えている。 これも、山病のなせる業だろうか? 同じ山に何度登っても 山には、違った魅力が必ずある。 近場の金峰山に、1000回以上も 登られている人が、何人もおられる。 ただ単に、健康維持祈願 だけが目的ではないと思っている。 登るたびに違った魅力を、発見されているのだろう? それほど、山には魅力があると思う。山病にかかる訳だ。 (続く) |
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鷲ヶ峰(仙酔尾根から) |
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