定年おやじの大英帝国ひとり旅 5

2009年5月15日(金)  2日目  ロンドン
何とか眠れましたが、5 時には目が覚めました。雨で散歩する気にはなれない。
ホテルの入り口の階段で、煙草を吸いながら、通行人や車、道路掃除を観察していました。
ホテルの朝食は7 時からですが、もう観光バスが来て団体の客を乗せています。

団体ツアーはよく早朝集合がありますよね。
やっと、7 時。食堂やレセプシヨンのある建物と泊まっている建物は別です。
昔のアパートを改装して、しかも次々と別のアパートも加えて、近所にバラバラに客室があるのです。
7 時と同時に入るのも気が引けるので、人が何人か入ってゆくのを確認して入ります。
朝食は、トーストとスライスチーズ、オレンジジュースとコーヒーだけ。

トースト・コーヒーはお代わり自由。トーストは日本より小さく(スライスチーズと同サイズ)、
サンドイッチ用より少し厚い、薄切りです。
ベーコンエッグなどは、別注文で作ってくれるみたいでしたが、誰も、注文している人はいませんでした。
大陸から来た観光バス ホテルの朝食

このホテルには、昨年とあわせて、都合、4 回9泊しましたが、
ロンドンでは一番安い部類で、修学旅行や南欧や東欧からの客が多いように思いました。
イギリスには安くて大きなホテルが無いため、修学旅行は分宿です。
散らばっていますから先生が大変ですよね。去年ですが、煙感知機が鳴りました。

修学旅行生がガヤガヤ表に出てきました。
部屋では禁煙なので、先生が煙草を吸ったのは誰か追及しています。
宿の人が、蒸気で鳴ったことにして、一件落着しました。実は、私が吸いました。

9時前に宿を出て、途中スーパー「テスコ」に寄って、ミネラルウオーターとチョコレートを買います。

イギリスの水道水は基本的にはそのまま飲めますが、「合わない」場合もあるので、
ミネラルウオーターか煮沸した水しか飲みませんでした。
イギリスは変な水は売っていませんが、炭酸入りが多いです。

中国や東南アジアの街頭のミネラルウオーターは拾った空きボトルに詰めた水です。
ミネラルウオーターの栓の封が切れてないか確かめなければなりません。
店のオヤジは封が切れているのを隠すために、親切そうに栓を緩めて手渡すのです。

その時は、勇気を持って「別のをくれ」と身振り手振りで言わなければなりません。
別のを見せてもらったら皆栓の封が切れていました。買えるかァ。

9時になりました。
ロンドンの交通機関は料金がピークとオフピークに分かれていて、9 時から安くなるのです。
今日は、バスセンターや旅行社を廻って、これからのルートの情報収集です。
1−2 ゾーンのワンデイトラベルカードを買います。

(1−2 ゾーンはロンドン中心部で郊外に向けて8 ゾーンまで在る。ヒースロー空港は6。
キューガーデンは3。その地図・Tube map は地下鉄駅の何処にでも置いてある。)
地下鉄とバスに乗り放題で£5.5。
一回きりでも£3ですから、往復するなら、もう、ワンデイトラベルカードです。

まず、ビクトリアコーチステーションに行くため、
ハマースミス駅のバスターミナルの案内板でその辺りを通るバスの番号を調べます。
次にその乗り場を調べます。イギリスはそういった案内板はしっかりしていて、よそ者の私でもすぐ分ります。

二階建てバス二階の一番前に座りました。見晴らしがいいですね。
雨の後ですから、街路樹が垂れ下がって二階のフロントガラスに当たります。
割れないか心配になってよく見ると、「強化の合わせガラス」になっています。
右半分はただの合わせです。それでも、前から枝が迫って来ると、上体を屈めてしまいます。
最前列が空いていたわけが解りました。

古いバスは強化の合わせガラスなどありませ
んから、左前のピラーにバンパーが着いています。

運転席から二階を見るために小型カメラが着いています。古いバスは潜望鏡式の鏡です。
二階のダッシュボードに、ちょうど良いからといって、荷物置くと、鏡の視線が遮られますので、下から大声で叱られます。

右に大きな園芸店が見えました。降りてみることにしましたが、二階ですから、すぐには降りられません。
降車ボタンを押して、次のバス停で降りて引き返します。
チェルシー・ファーマーズ・マーケットと書いてあります。
あの、チェルシーフラワーショーはこの辺りであるのでしょうか。
赤い花はマロニエ 園芸店内

草花はほとんど日本と同じですが、花木はかなり違います。
ロンドンの中心だからでしょうか、値段は岩国の何倍もします。
降りたバス停に戻ります。勿論、218 番のバスにまた乗ります。

地図にはバス停までは書いてありませんから、地図と、周りの風景と、走った距離と方角でどの辺りかを判断します。
ビクトリアコーチステーションは主にナショナルエクスプレスという長距離バスが発着します。
(イギリスでは、長距離バスがCoach で市内の路線バスがBus)。

ウェールズ方面の時刻表を探しますが、ありません。行く可能性のある時刻表は一通り採りました。
案内所で尋ねても、ロンドンから一番近いウエールズの南部までしかありません。

案内所といっても、ステーションの場内案内所で、詳しいことは、切符売り場で聞いてくれとの事です。
切符売り場に行って、驚きました。ものすごい行列です。尋ねるのは諦めました。
近くの、旅行社に行ってみました。「ウェールズねえ」気のない返事です。ツアーもなければ、メジャーなバスもない。

「普通、車で行く」そうで、旅行社としては、儲かる話ではないのです。次に行った旅行社でも同じでした。

確かに、日本からネットで調べた時も、特に西海岸には、国立公園などの大自然はあっても、
鉄道も、バスも、町も無かったのです。
行くなら、賭けです。路線バスを乗り継いで、降りて宿を探して。

宿が無ければ、そして帰ろうにも、帰りのバスも無ければ、60オヤジでは、ヒッチハイクも停まってくれませんしねえ。
野垂れ死に?

もう一社、訪ねてみました。
あっさり、ユーロスターでベルギー辺りに行ってみようかと思い、聞いてみましたが300ポンド以上します。
パンフには「99ポンド〜」になっていますが、えらい違いです。

割安は無いか聞いたら、アイスランドはどうかと言う。
飛行機とホテル3泊で460ポンド=¥74000。6月5日〜8日。アイスランドにしては、安いか。
日本からだと74万はする。

もっと安い時期は5月下旬でしたが、時期が中途半端で困る。5月17日発はもっと高い。
もう、一生行くことも無いでしょうから、この際、帰りロンドンを離れる直前に行くことにしました。

カードで払えば2%高くなりますが、現金が無いので仕方ない。
イギリスはカードで払うと、金利なのか、手数料を取られる時があります。
なので、いつも、其の事は確認します。

これで決まった。ウェールズは後回し。アイルランドからの帰りに行ける範囲で寄ろう。
さしむき、明日は日帰りでオックスフォードかケンブリッジに行こう。

今日は雨が降ったり止んだりで、観光も面白くないので宿に帰ってこれからの旅の予定の研究をすることにしました。
帰り道、バタバタ音がするので見たら騎馬警官の馬のウンコの音です。警官が降りてウンコを拾ったりはしません。

ロンドンで犬の散歩は良く見ますが、糞を採る袋を持った人は見ません。
どちらが汚いかは好みでしょうが、馬の糞の量に比べれば、犬の糞は可愛いものです。まとめて、掃除するのでしょうね。
白馬は婦人警官 馬糞をあのケレン棒で最後にコサグのでしょう

宿に帰って、アイスランドに行く前日の6月4日と帰った日の8日の予約をしました。
色々考えて明日はケンブリッジへ。

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