定年おやじの大英帝国ひとり旅 6

5月16日(土) 3日目 ケンブリッジ 
やはり、ビクトリアコーチステーションは人で一杯。土曜なので昨日の倍混んでいる。
なのに、土曜だからでしょうか20近く在る窓口のうち4つしか開いていないのです。しかも、仕事はゆっくり。
お客は100人以上待っています。トイレに立つのか一人か二人に成る時もあります。

順法スト中?公務員?共産圏?中国で切符を買った時も、待ったけど、これ程ではありませんでした。
順番を待っている間に二便ケンブリッジ行きは発車しました。やっと順番が来ました。
ナショナルエクスプレスは60歳以上は半額になるのでそう言ったら、「中国人は70歳以上だ」と言うのです。

日本人だと言ったら、「日本人は75歳以上」。「60歳以上と書いてあった」と言うと。
「そんなのもありますね」。結局、往復半額で£6.8に成りました。
最初、冗談を言っているのかと思いましたが、違う。
明日、リバプール行をこんなに待つのは嫌だから、明日のリバプール行を片道で頼んだら、「明日のは無い」と言う。

そんなはずは無いので、抗議すると、「機械が壊れていて明日のは出せない」。明らかに嫌がらせです。
窓口は黒人系の30代くらい。他でも経験しましたが、有色人種が有色人種を差別します。

進駐軍が日本に入って来た時、
一番日本人を虐めたのは、進駐軍の下で働いていた日本人だったという話。
ユダヤ人がユダヤ人を虐待する話。を聞いた事があります。今でも、そんな人は、身近に居ますよね。

コーチステーションに着て二時間半。10:30やっと乗車。
バスは、ビッグベン、ロンドン塔のそばを通って、東に進みます。市内を抜 けて高速に乗るまでに1時間半。
12:40に着くのかね。 今日は朝から面白くない。雨も降ったり止んだり。 バスは道端に着きました。
バスステーションは全然違う場所で、長距離バ スは道端です。
小さい町なので歩いてビジターインフォメーションに向か います。
ビッグベン(国会議事堂) ロンドン塔

イギリスにもアイルランドにも、よほどの田舎でなければ在ります。
そこで、 地域のガイドパンフや地図をもらいます。去年はそこで、B&B を紹介して もらいました。
が、紹介料を5%程度取られます。
日本なら、紹介先から 後でバックされるのが普通でしょうが、そこが、イギリスらしいところです。

ケンブリッジ大学に行きます。次に、よく写真にあるケム川に行ってみま す。
あっという間に、観終わったので、食事をパブで採って、ケンブリッジ 大付属植物園に。
今日は寒い、風もある。時々雨も。
ケンブリッジ大学?? ケム川??

植物園のベンチに座って、足を揉みます。
ベンチにあぐらをかいて、リバプールの宿を決めるため、携帯で、B&B に電話をしますがシングルは一杯。
次はシングル無し。
B&B とかゲストハウ スは其々が5室とか7室なので、数電話すればあるのでしょうが、段々嫌 になります。

ユースホステルに予約しました。朝食付き2泊で£42= ¥6700 ホテルが高いのでホステルまで高い。
日本の安いビジネスホテル並です。 バスステーションに寄って見ました。

ナショナルエクスプレスの切符売り場 があれば、今朝買えなかったリバプール行きを買わねば成りません。
あ りました、小さなタコ焼きや位の一間四方の小屋が。しかし誰も居ません。
側の公衆便所に入り、出て来ると、おばあさんが座っていました。

明日の リバプール行きを言うと、「ここでは買えない」。
諦めかけていると、「ちょっ と待って」と言って、パソコンを叩きます。「買える」。
この「買えない」は よく解りませんでした。
おばあさんですから、ケンブリッジで、ロンドン発の切符を売ったことが無かったのかなと解釈しました。

ロンドン発10:30 リバプール着16:20 £14=¥2240 チケットには1Concession と書いてあります。
はっきり「60歳以上」の場合 もあれば、「シニア」の場合や「コンセション」の場合もあります。
一般的に はイギリスは60歳以上です。と思います。
不文憲法の国だから、自己申 告なのかもしれません。逆に売る側は、コンセションにしたくないのかも。

イギリスの長距離バスは安く、列車は何倍もします。
半額ではなくても、 約350kmあるのですから長距離バスは日本より安いですね。

ケンブリッジからの帰りのバスは18:50発  待つのに、バス停は広場 の横にあって風の寒いこと。
カーデガンは持って来ていません。カッパを 出して着ました。広場ではクリケットをしています。
野球と似ていますが、 ファールは無いみたい。

玉をオールのようなバットで打つとカンと硬い音 がしますが、素手で捕ります。
ピッチャーは5mくらい助走して投げます。 ハリポタに「クリディッチ」という架空のスポーツが出てきます。
あれも、硬 い玉を素手で取ります。スポーツで玉をグローブで取る方が邪道なので しょうか。
クリケット

帰りロンドン郊外の地下鉄駅にもバスは停まります。
ドドッと乗客が降り ます。ここで降りて地下鉄で帰ったほうが、市内のラッシュに遭わなくて、 ずっと早いのです。
そうか、と気付いて私も降りようと思った時には、遅か った。
ロンドン着21:00 宿に帰りついたのは22:30 夕食は食べたのか、食べなかったのか、何を食べたのか忘れました。

元々、イギリスには特筆すべき食べ物がありません。
去年、有名な「フイッシ&チップス」を食べましたが、ただ、鱈のフライとフライドポテトです。
名物料理ほどのことはありません。
しかし、18日間食事して、イギリスでは一番おいしいものであることが解りました。

今年は、もう、食べ物には興味がありません。カロリーが補給されればそれでいいし、食べ忘れるならそれでいい。
ビールは毎日1000cc〜1500cc 呑みました。
あのビールは糖質が多そうですから、ビールで食事の代わりになるかも。

イギリス人も食事にはあまり興味が無いみたいで、昼食時ともなると、ベンチ、事務所のポーチの階段、
縁石はテイクアウトやファーストフードをパクつく人で満員です。
何百年もの間、食べ物よりも他の事に興味があったのでしょう。

「イギリス料理の店」は見ません。
パンは「フランス」、ソーセージは「ドイツ」の看板が架かっています。
興味が無いから美味しいものが生まれない。美味しいものがないから益々興味が無くなる。
そういえば、イギリスの小説には食事のシーンが無いですねえ。

イギリスではルネッサンスは起こらず、産業革命が興りました。
フランス人イタリア人が情緒的なのに対して、イギリス人は論理的です。
理屈が好きだし、科学に価値を置きます。

しかもかなりオタクです。来るまでは、そんなに意識していませんでしたが。
イギリスの小説(小説家)はかなりオタクだし、フェチで猟奇的だと思いました。
「お化け」が好きです。だからなのか、お化けの出るホテルは日本とは逆に予約で一杯です。

幅の広い長い歴史があるから、そんな文学も多いのかなとも思いますが、割合から見ても多いですねえ。
「ガリバー旅行記」 「ロビンソンクルーソー」「フランケンシュタイン」 「ユートピア」 「ピーターパン」
「くまのプーさん」 「吸血鬼ドラキュラ」 「ジーギル博士とハイド氏」 「シャーロックホームズ」 まだあります。

「クリスマスカロル」のディケンズ、「タイムマシン」のHGウエルズ、「ピーターラビット」、
「ナミア国物語」、「ロードオブザリング」、「ハリーポッター」。
サマセットモームも「不思議の国のアリス」のルイスキャロルもワーズワースも相当な女性コンプレックスだと思いますが。
あ、「コレクター」もそうですね。私観ですが、日本でも「オタク」は食事に興味が無いような気がします。

5月17日(日) 4日目 リバプールへ続きます。

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