定年おやじの大英帝国ひとり旅 7

5月17日(日)  4日目  リバプールへ
日曜日。朝、テレビをつけると何処も子供番組ばかりです。日本と同じなのですね。
まだ、「機関車トーマス」があっていました。
機関車トーマス 3泊したホテル(左右とも)

荷造りをして、チェックアウト。しばし、ロンドンからもお別れです。
ビクトリアコーチステーションに着いて、電光掲示板で乗り場を探します。
リバプール行きでは在りません。一町先の、バーケンヘッド行きです。

13番乗り場。隣の建物です。100年以上昔に出来て、今では狭くて、不便なバスセンターです。
トイレも狭い階段を下りて地下にあります。大きな荷物を持った人が多いのですから大変です。
しかも、あの、コインを入れたらバーが回転する有料トイレ。イギリスの公衆トイレは有料が多いです。

店や食堂でも、なるべく不便なところにあります。
そして、スタッフオンリーとかプライベートとか書いてあるのです。
アウトオブオーダーと書いてあるのも、壊れているわけでは有りません。

鍵がかかっていて、店の人から鍵を借りてゆくのもあります。
ですから、「トイレは何処?」ではダメで、「もらしそう」と言います。(うそ) トイレを貸すのを惜しみます。
日本にもあるので何処とは言いませんが、あるメジャーなファーストフード店は、
トイレの入り口にスタッフが立って、外部から利用するのを見張っていました。

馬鹿じゃねーか!日本のコンビニに学ぶべきです。
高齢化社会で皆トイレが近いはずなのに。ロンドンオリッピックが近いのに。
前からそんなだから、気が付かないのでしょうね。

そこで一句、 ああシッコ やっと在ったら TO LET。

不況で空き室が多くて、貸し事務所・貸し店舗の表示が目に付きます。
トイレばかり探していると、TO LET がTOILET に見えてきます。
LET には漏らすという意味もありますから、シッコかけたろか。

13番乗り場。先に入っているバスは聞きなれない「Soltysik」行きです。
隣で待っている人に聞いたら、ポーランド行きだそうです。何時間走るのでしょうね。
ほんとの長距離にはベッド式がありますが、ベッドではありません。

隣は善良そうな人なのでトランクを頼んで、売店でパンと飲み物を買って、トイレも済ませます。
一人旅は荷物を頼む人がいません、今回の旅行でも、荷物を見ておいて貰ったのは2回です。
普通、何処まででもトランクを引っ張って、有料トイレのバーを先にトランクを通して、
バーはもう回転してくれませんが、二度は払えません、人間はすり抜けます。

逆に先に人間が通ると、荷物はすり抜けません。
小は後ろにトランクを置きますが、大は中に入れるのは無理です。
さてどうするのでしょう。

いつも、ハンドルに長さ40cmの片方輪になったロープをつけています。
トランクは外に置いて、片方を扉のうちの鍵に掛けます。南米ならロープではダメでワイヤーかも。
重たいトランクを引っ張って逃げる程イギリスは酷くないと思いますが。

何処でも用心はします。逆に、東南アジアの有料トイレは自動ではなく、
集金のおばさんが居て掃除もすれば荷物も預かってくれます。
ですから、イギリスの有料トイレは金だけ取って汚れています。

思うに、人件費が出せないならタダにすればいいのに。
トイレじゃないけど、日本にもありますよね。
お役所仕事に多いけど、入場料が受付の人件費にもならない施設が。

他の仕事も兼任すればいいのに、赤字の所ほどそこに張り付けている。
改善といって、償却できないのに自動改札をつける。
そして、金を数える専任を置く。タダにしたら雇用が減るから?ま、何も考えてないんでしょうね。

金は税金だから、波風立てないように過ごしたい?全て民営化したほうがいい。
警察も、消防も、世話になった時に料金を払います。
金が無ければ、保険を掛けます。社会保険も失業保険も医療保険も民営がいい。

刑務所も、強制労働所のようにして、独立採算にします。
囚人一人に年500万も掛けるのはおかしい。楽だから、また舞い戻って来る。

二度と戻りたくないと思わせてこそ、更生です。
「民は悪い事をする。官は正しい。」という考えは長い間に権力者の都合で作った価値観です。
高齢化社会になるが故に、小さい行政に移行すべきです。
バスは昨日とは違う道を北上して違う高速に乗ります。
トランクを預けた夫婦と通路を隔てた席に座ります。
13番乗り場で待つ リバプール行き

警察の定年退職者で、リバプールの北郊に住んでいて、ロンドンにコンサートを聴きに来たそうです。
イギリスは60歳から医療費はタダで、
19年前に建てた家で庭に花を作り二人で気楽に暮らしているそうで、自宅の間取りを画いて見せてくれました。

小屋裏二階の在る平屋でした。 私も、家族の写真や花の写真を見せました。
岩国市のバイリンガルの観光パンフレットもあげました。

今日は日曜なので、リバプールのバスセンターに、小学校教員をしている嫁いだ娘が車で迎えに来るとのこと。

その娘は、友達の結婚式に出席するため、神戸、京都、広島、宮島に行った事があるそうです。
バスは途中パークアンドライドに寄りました。
パークアンドライドとは日本にも最近出来てきているようですが、バス停に自家用車の駐車場が付いていて、
そこまで車で来て、バスに乗り換えるのです。

エコだし、交通緩和になるし、好いんでしょうが、日本には駐輪場さえ無い。
バスにトイレは付いていますが、サービスエリアに一度寄りました。
ここのトイレは無料でした。内容は日本のと同じようなものでした。

ファーストフードには行列が出来ていたので、売店でサンドイッチとコーヒーを買います。
コーヒーは自分で紙コップに入れて料金はレジで払います。
缶コーヒーはスーパーでも、めったにありません。砂糖入りしか無かったので、結局一度も買いませんでした。
サービスエリア内 料金所

バスに戻ろうとしたら、バスが移動しています。
しかも、どれも同じナショナルエクスプレスのバス。どれかなあ、と探していたら、
隣席の親しくなった人が降りてきてこっちこっちと手招きします。
外人は掌を上にして手招きするものと思っていたら、彼は下にして日本人のように手招きしました。

料金所を通過しましたが、出口ではなく高速の途中にいきなり在ります。
後で判りましたが、ロンドンに近いところだけ有料でほとんどは無料です。
ETC は無いなと思ったら必要ないんですね。

リバプールのバスターミナルに着きました。雨が降っています。隣席の人は娘を探して電話しています。
お別れを言って、私はタクシーに乗ります。
ユースホステルまで、4`位。雨だし、トランクを引くのはキツイ。
着いたばかりで、バス路線もわからない。タクシーは、あの、ロンドンタクシー。
背が高いのでかわいらしく見えますが、中は大きい。ドアは自分で開けて、トランクも自分で載せます。
座席の前にトランクを置いても十分な広さ。折りたたみ式の補助席が二つ付いています。
タクシー タクシーの中

山の手から海岸通に降りて、ホステルに着きました。8ポンド=¥1270

運転席と客席はガラスで仕切ってあって、小窓をスライドさせて料金を払います。宿は新しい3 階建て。
6人の相部屋ですが、各室にバスタブ付のバスルームが在ります。
まだ早いので、トランクを置いて港のほうに出てみます。
アルバートドッグ、昔、奴隷貿易で巨万の富を得た倉庫?商社?奴隷市場?です。

今は、内部を改装して観光施設になっています。海事博物館や奴隷博物館も中にあります。
ユースホステル ビートルズショップ

日曜で、まだ明るいけど、夜なので、ほとんど閉まっています。
ビートルズショップは開いています。ビートルズのワッペンなんか買っても
仕方が無いので、さっと見て、夕食を食べに町のほうに行きます。

食べ物屋は何所も閉まっています。スーパーの屋上で若者がバンドのコンサートをしています。
雨がぱらつきます。ここもチラッと見てホステルに帰りました。
このホステルは夜でも何種類かの簡単な食事を作ってくれます。
チキンカレーを頼みました。わりと美味しい。ロビーで若者と話します。
アイルランドへの行き方を尋ねてみますが、誰も知りません。

ホステルのスタッフに聞くとリバプールから船に乗るのは、川の対岸からで、時間がかかるので、
普通、ホーリーヘッドまで列車で行って、そこから、高速船で渡るとの事。
なので、リバプール発のフェリーは良く知らないとの事。
明日、フェリー乗り場に行ってみることにしよう。

このホステルではビールも売っている。リバプール産のビールを飲んで、寝ることにしよう。
もう12時なのだ。部屋に帰ったら、まだ誰も居ない。今のうちに、風呂に入って、歯を磨いて、寝てしまおう。
相部屋だと、早く寝たほうが勝ち。
ユースホステルの看板 アルバートドッグ(奴隷市場?)
アルバートドッグ(奴隷市場?) リバプールの街?
若者のバンド リバプールの地ビール旨くなかった
ユースホステルのラウンジ? スペインからやってきた青年

左の女の子は近くに住んでいて、いつもここに遊びに来ているそうな。
いきなり、椅子の上で踊りだした。
右はスペインから来た禿げてても青年、私に日本語を教えてくれと、見るたびに言った。
が、咳をして鼻をズルズルいわせるので新型インフルエンザを用心して、あまり近づきたくない。
ユースホステルの部屋 ユースホステルの食堂

5月18日(月) 5日目 リバプールへ続きます。

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