定年おやじの大英帝国ひとり旅 15

5月25日(月)   12日目   アラン島
朝起きたらすごい霧。宿の女将(おかみ)に聞いたら、「霧は晴れる」
玄関に掛けてある晴雨計も少し「晴れ」に針は寄っています。
霧の中の宿(○印) 晴雨計 多分左が雨 右が晴れ

B&Bなので朝食付き。どうも、夕べの客は3組。隣室は40〜50歳のアメリカのシアトルから来た夫婦。
奥さんは?と聞かれた。「She doesn’t like travel 少し間を空けてトーンを落としてwith me.」 
といつも答える事にしています。手をたたいて、喜ぶ人もいる。
シアトルから来た夫婦 B&Bの女主人

外で、霧の景色を眺めていたら、昨日の女の子と弟が学校に。
2マイル離れているそうで、大変だねといったら、スクールバスが来るそうです。
昨日の大きな黒い犬がバスまで見送って行った。バンが来たので、女主人にさよならを言ってツアーに。

もう、10人ぐらい乗っています。私が最後で、もう空席は在りません。

アラン島の名所ドンエンガスに向かいます。
ドライバーは途中古い教会とか、説明しますが、所詮、霧の中。
ドンエンガスへの登り口でバンを降ります。

ドライバーに集合時間や上にトイレがあるかとか聞いたら、「あ、この人に点いて行けば」と言う。
見れば、日本女性。アイリッシハープをやっていて、近くのエニスという町で音楽祭があったので来た。

アラン島は有名なので周ってみたかったとの事。
日本の旅行社でホテルから船からバスまで全て組んでもらったそうです。
20代には見えないけど、なぜか、入場料は学生料金を払った。

私はシニアで学生と同じ料金なのですが、シニアではないし。
歳と「なぜお嫁に行かないの?」とは最後まで聞けなかった。

エニス伝統音楽祭 - アイルランド ?(ネットから)
アイルランド最大の伝統音楽フェスティバルのひとつ、
エニス伝統音楽祭(Fleadh Nua)が今年も開催されます。
全国で音楽が楽しめ、夏には様々なフェスティバルが開催されるアイルランドですが、
エニスがあるクレア県は特に伝統音楽が盛んな地域のひとつ。
パブ での音楽セッション、ストリートパフォーマンス、ダンスや歌のワークショップ、
18歳以下の子供たち限定のセッションなど、様々なイベントが催されます。
あのチーフタンズのコンサートもあり!チケットはお早めにお買い求めください。
日程: 5月17日〜25日  詳細はこちら

登り口の料金所からは相当歩きます。途中、レプラコーンの小屋があります。
ハリポタに有ったような気がしたので、ユニコーンと同類の怪獣かなと思ったら、
その女性が「靴職人の妖精で、アイルランド一の人気者です。」と教えてくれました。
みんな写真を撮るので私も一枚。
あの丘の先がドンエンガス レプラコーンの家

霧は晴れました。ドンエンガスはおとといのモハーと同じ感じ。
モハーは断崖の上に土と草がありましたが、こちらは、いきなり直角に断崖です。
ドンエンガス 下の海

角の石が毀れ(こぼれ)たら、人も落ちます。落ちれば三度に一度は死ぬでしょう。
位置的にモハーの北の延長線です。観光客がモハーよりずっと少なく、柵はどこもありません。

看板に「風の日は崖に近づくな」日本の女性に足を押さえてもらって、下の写真を撮りました。
バランスが崩れて二人とも落ちたら、家内はどの様に解釈したでしょうね。
帰り、崩れた教会跡にバスは寄って港に帰って来ました。
途中、昨日交渉したロバ車に遭いました。
農家?の犬と子供 バンが着たのでロバを寄せている

港の少し手前のコンビニのスパー(一軒あった)の前で降りて、
パンとチーズとビールを買って港のベンチで遅い昼食。
もっと鄙びた(ひなびた)処かと思っていましたが、そうでもありませんでした。
まえ、テレビで、「土が無いので、夫は海で海草を採り、海草を腐らせて土にして、牧草を育て、
羊を養い、毛を刈って、妻は毛糸を紡いで、アランセーターを編む。

それがアラン島の素朴な毎日の生活で、唯一の現金収入です。」と言っていた。
昔はそうだったかもしれない。今や、牛や羊を車に買い替え、夫は朝の港に行き、観光客をツアーに誘います。

客を逃した夫は家に帰れず、パブで昼過ぎまで酒をあおります。
自宅を改装したB&Bで妻は宿の女将(おかみ)です。
すぐに帰ると夫はベッドメイクや掃除をさせられるのです。

こないだまで、助け合った隣人も今は商売敵です。
食べ物もセーターも本土から毎日船が運んでくる。

ウサギ退治もしなくていい。荒れる海に漕ぎ出す必要も無い。
まもなく、アランセーターにもMade in Chinaの札を附けなくては成らなくなるでしょう。
それが自然な成り行きです。誰も抗うことは出来ません。

そう思いながら、セーター直売所に入りました。何かお土産が要ります。
昨日、誰も居ない海で拾った石ころだけと言う訳にも行きません。
セーターは軽いけどかさ張ります。高いけど、出国するときに、税金分が還して税金分が還して貰えます。

まず、孫に子供用のカーディガン。家内にもと思い探しますが皆大きい。
もう「My wife is S」とは言えません。(八分がたそうだけど。)
家内くらいの大きさの子供がいたので当ててみると此の位。12才用を買いました。
天気は良くなり、帰りの船は揺れません。すんなり、ロッサヴィールの港に着きました。
ゴールウエーに帰るバスの車窓も違います。

金土と泊まったゴールウエーのユースホステルに戻ります。
宿のタダネットで株の注文、日本へのメールもします。キラーニーの宿をネットで探します。
結局ネプチューンホステル。ネットで予約を入れますがうまく行きません。
「このカードは使えません」と出ます。

別にカード払いでなくてもいいのに、どこでもカードデータの入力を要求してきます。
仕方ないので、ユースホステルの公衆電話で予約を入れます。
明るい男が電話に出て、こん度は面倒臭いやり取り無しに、すぐOK。

5月26日(火)  13日目  キラーニーへ

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