定年おやじのアイルランド、アイスランド、ひとり旅

6月1日(月)  19日目   スノードニア
4時起床。今日もいい天気です。朝食は8:00なので、散歩に出かけます。
玄関の鍵を開けるのは気が引けるので、非常口からそっと出ます。
非常口というものは、内からはいつでも開けられますが、外からは開きません。
それでもセキュリティーが掛かっていないか確かめます。

昨日の桟橋に行くと、やはりまだ閉まっています。その横の丘に登ります。
今日から夏ですが、緯度が高いので、太陽は北東から登ります。大きな朝日です。
丘を海峡沿いに、陽を背中に受けて、朝露に濡れた草を歩きます。こないだまでの天気は何だったんでしょうね。
朝日 朝日

宿の朝食を食べて、急いで街のバスターミナルへ向かいます。
ターミナルと言っても、道沿いにバス停が並んでいるだけです。
ランベラス行き。20ポンド出すと「細かいの」といいます。往復でたったの4.95ポンド=¥800
スノードニア国立公園までかなりあります。バスは、村々を廻ります。観光客は一人も乗降しません。
通学の子供や、年寄りが乗降します。
田舎のバス 田舎の景色

一時間あまり。スノードン山登山口ランベラス到着。路線バスで来るところではないようです。
駐車場には、貸し切りバスや乗用車が一杯です。
ここから歩いて、山に登る人、湖を周る人、私のように登山鉄道に乗る人。
南北80kmあるスノードニア国立公園の玄関口です。
10:00発 往復20ポンド=¥3200 工事中のため頂上には行きません。

上で30分いて、同じ列車で帰る仕組みです。駅には蒸気機関車もありましたが、乗ったのはディーゼルでした。
遊園地の電車のように、乗ると外から鍵をかけます。アブト式レールです。
途中、幾つか駅があって、そこで降りてくる列車とすれ違います。谷を大きなバックパックで歩いている人がみえます。
ディーゼル機関車 蒸気機関車が
線路 降りてくる列車とすれ違い

8合目くらいで列車は終わりです。30分では頂上に行っては来れません。
北には遠く海が見えます。高い山ではありませんが、木が無いので高い感じがします。
(イングランドとウェールズの最高峰1086m)寒いかもしれないのでカーディガンもカッパも持ってきましたが、
天気が良くて、着る程でもありませんでした。

列車はほとんど、ドイツからの団体ツアー客でした。帰り、日本についての質問攻めに会いました。
一日どのくらい働くのか?寿司は毎日食べるのか?このカメラは秋葉原では幾らするか?
ちなみにカメラはドイツだと、少し前までは言っていましたが、彼らが持っているカメラは全部日本のメーカーでした。
スノードン山 線路はまだ上に延びている

こちらの乗用車は3割日本といった感じですが、カメラは9割でしょう。
昔、日本といえばフジヤマ、ゲイシャでしたが、今はスシにマイコにアキハバラです。
寿司屋は何処に行ってもあります。ロンドンには回転寿司もありました。
ブームなので高いし、外国に来てまで食べることは無いので食べたことはありません。多分美味くないと思う。

ランバラスの村に下りてきました。ドイツからの団体のガイドは旗を持っていませんが、
目立つように、皆赤い服を着ていました。彼らは貸し切りバスに乗り込みます。
私は、彼らに初めてドイツ語でアウフビーダーゼェンと言ってみました。昼食が未だです。
駅横の小さな食堂で、ビールとお薦めと書いてあった、カレーのようなシチューの様な分からないものを食べました。
食堂 村の案内 左ウェールズ語見るには500%に

また、路線バスでバンガーに帰ります。一旦宿に帰って、ペンリン城に行くことにしました。
今からなら閉門に間に合う。甘かった。地図の外で縁に矢印で500mと書いてあるのです。
行けどもありません。左の森の先であることは分かるのですが、入るような道が無いのです。

引き返そうか迷っては、ここまで来たのだからあと少しだろうと思って、結局4km位歩いて、
やっと城門がありました。今度は、城内の道を今来た方向に戻ります。木が茂って、城も見えません。
3kmくらい歩いてやっと、城。 5時過ぎて閉まっていました。
城門 城内の道
ペンリン城 ペンリン城

城も大きいけど敷地が広い。宮崎駿のアニメに出てきそうな人気ひとけの無い城です。
来た道を戻るには大変。ちょうど、城から帰宅する人が居たので、近道を尋ねます。
歩いてなら、裏門に行く道がありました。途中、金網の門扉に鍵がかかっているのを乗り越え、牧場を進みます。

また3km位歩いてやっと裏門。門の外には関係者以外立ち入り禁止と書いてあります。
なので、最初、こちらに来てもここからは入らなかったので同じだったかも知れません。
が、正門にたどり着くまでと、中を城までと、そして城から裏門まで三角形に10kmくらい歩きました。
これも城の中 牧場です これも城の中
裏門 裏門を出たところ 向うは城の中

途中出遭った人は一人、動けなくなっても牛も羊も助けてくれません。前代未聞の敷地内遭難になる所でした。
迷いながらこんなに歩いたのは、リバプールのフェリー乗り場探し以来です。天気が良かった分救われました。
地図の500mは敷地までの直線距離だったみたいですね。毎日良く歩きます。
足の肉刺(まめ)はとっくに潰れて、潰れたまま血と肉が混ざったまま固まっています。
そのままにしています。その方が、靴にフィットするような気がします。

街角の公衆電話から、明日のチェスターの宿の予約をします。
チェスターのユースホステルは街から離れているので、
便利のよさそうなチェスターバックパッカーズホテルに電話します。

例のごとくカード番号を聞かれたので、カードは持ってないと答えました。それでも、ちゃんと予約出来ました。
2泊朝食なし34ポンド=¥5400宿に帰ると電話会社の車が沢山停まっています。
工事で出張して来た人達が泊まっているのですね。

6月2日(火)  20日目  コンウイ〜チェスターへ

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